はじめに
こんにちは、三上です。
皆さん、OpenCTI対応アダプタを使ってSalesforceと音声基盤を連携させていますか?
コンタクトセンターでSalesforceをCRMとして使用しているほとんどの現場では、着信ポップアップ等の連携要件は必須ではないでしょうか。
昨今、SalesforceのCTI Toolkitが廃止され、主流はOpenCTIとなりました。
今回は、OpenCTIアダプタの設定について、お客様等からよくご相談頂くことと、それに対する回答をまとめてみたいと思います。
そもそもCTIアダプタが出てこない
Q. ベンダーさんにOpenCTIアダプタを導入してもらいましたが、Salesforce画面にアダプタが表示されないです、、、
A. コールセンターユーザの設定は正しいですか?
CTIアダプタを導入し、コールセンターを作成しても、コールセンターユーザを設定しないとアダプタが表示されません。
それでは、設定方法を見ていきましょう。
設定>カスタマイズ>コールセンター>コールセンター>すべてのコールセンターと進みます。
ここでは、コールセンター定義ファイル(XML)を元に作られたコールセンターが表示されます。
このコールセンターにはOpenCTIアダプタの設定定義が格納されています。
それでは、任意のコールセンター名をクリックし詳細画面を表示しましょう。
詳細画面で「コールセンターユーザの管理」ボタンをクリックします。
ユーザの管理画面で、「ユーザの追加」ボタンをクリックします。
さいごに検索画面が表示されますので、コールセンターを使用させたいユーザを検索し、チェックしたのち「コールセンターに追加」ボタンをクリックします。
これで、該当ユーザさんのSaleforce画面にはアダプタが表示され、使用可能な状態となります。
※ユーザは1つのコールセンターにのみ追加でき、複数のコールセンターにまたがることはできません。
着信ポップアップ対象オブジェクトって?
Q. OpenCTIアダプタの着信ポップアップの対象となるオブジェクトの設定方法を教えてください。
自分で設定したいです。
A. ソフトフォンレイアウトから対象オブジェクトを設定できます。
設定>カスタマイズ>コールセンター>ソフトフォンレイアウトに進みます。
ソフトフォンレイアウト名の左ヨコにある「編集」リンクをクリックし内容を確認しましょう。
ここでは、着信時に取引先責任者がポップアップ対象となっていることがわかります。
対象オブジェクトを変更したい場合は、「オブジェクトを追加 / 削除する」をクリックして設定することができます。
(カスタムオブジェクトも設定できます)
アダプタがOpenCTI APIのsearchAndScreenPop()を使って着信ポップアップを実現している場合、ここで設定したオブジェクトがポップアップ対象となります。
自前でSOQLを発行、レコード詳細画面へリダイレクトさせているような場合は、その限りではありませんのでご注意を。
電話番号項目を追加したい
Q. 発信元番号(ANI)と一致する電話番号を持つ取引先責任者レコードを着信ポップアップさせています。
既存の電話番号項目とは別に、新たに携帯番号格納用のカスタム項目を追加したいです。
その項目も検索対象となりますか?
A. 携帯番号項目を電話型で作成すれば大丈夫です。
前述のsearchAndScreenPop()は、ソフトフォンレイアウトで指定された対象オブジェクトに存在する電話型項目を全て検索してくれます。
逆に言えば、電話型以外で携帯番号項目を作ってしまうと検索から漏れてしまうのでご注意ください。
ロジックを噛ましたい
Q. 着信したときに単純にレコードをポップアップさせるんじゃなくて、独自処理を噛ましたいんだけど、、、
A. ソフトフォンレイアウトの設定でVisualforceページをポップアップできます。
この例では、ソフトフォンレイアウトの設定でVisualforceページ「InboundCallDispatcher」をポップさせています。
アダプタがsearchAndScreenPop()を使用し、ポップアップ先のページにURLパラメータを渡している場合、そのパラメータをコントローラで受け取り、さまざまな処理を行うことができます。
例えば、
①顧客がIVRメニューから顧客番号を入力する
②エージェントに着信した際、アダプタがVisualforceが呼び、顧客番号をURLパラメータとして渡す
例:https://xxx.salesforce.com/apex/InboundCallDispatcher?clientNo=123456
③コントローラで顧客番号をキーに取引先責任者を検索する
④ヒットすれば該当取引先責任者の子ケース登録画面へ、さもなくば取引先責任者新規登録画面へリダイレクトする
、、、などといったような処理を組むことが可能です。
searchAndScreenPop()についての詳細はこちら。
searchAndScreenPop()
※前述のURLパラメータは第二引数の「queryParams」
おわりに
いかがでしたでしょうか?
ほぼ標準設定で解決できることですので、ぜひトライしてみてください。
弊社テラスカイには、Salesforceと音声基盤との連携経験が豊富な技術者が在籍しておりますので、お困りの際は是非ご相談ください。
いつでもご連絡をお待ちしております。