はじめに
みなさん、こんにちは。 今回はSpring '14から正式リリースされた注文機能について紹介したいと思います。
注文機能のAPIについては過去のブログにて紹介済みですが、具体的な標準機能を触ってみました。 ※試したSalesforceの組織はSummer '14です。
注文の標準項目
まずは標準で用意されている項目をみてみました。
気になった項目をいくつか。
商談(参照)
画面レイアウトに配置したところ表示されませんでしたが、項目レベルセキュリティの参照権限を付与することで表示できました。 デフォルトでは権限がないみたいです。まだ正式リリースではないのかな。 追加すれば商談の関連リストに注文一覧が表示されます。
PO 日付、PO 番号
POはPurchaseOrderのようです。マニュアルの項目説明は以下のように記載されています。
PO日付:注文が入力された日付。
PO 番号:注文番号。
自動では設定されないようです。
オブジェクト構成
Salesforce標準オブジェクトへの関連もいくつかあります。 ざっくりしたオブジェクト構成は以下のような感じですね。
標準の編集画面
デフォルトでは標準項目全てが表示されている訳ではないようです。 ちょっと気になった項目。
注文種別(選択リスト)
デフォルトでは何も設定されていませんでした。 カスタマイズにて設定可能です。例えば、SI業界だと「一括請負」「準委任」のような感じになるでしょうか。
契約番号
デフォルトだと必須項目ですが、ページレイアウトの編集で必須項目は外せました。 契約ありきでの注文と契約なしの個別注文どちらにも対応してます。
標準の参照画面
有効化ボタン
注文を有効化するボタンです。有効化にすると、「有効化日」「有効化設定者」が自動で設定されました。 他には「商品の追加」ができなくなります。 業務的には注文書を発行して請書をもらったら有効化にするイメージで良いかと思います。 この辺りは内部統制のチェックにも利用できそうですね。
※契約ありの注文の場合は、先に契約を有効化させる必要がありました。 また契約のあり/なしで制御が含まれているので、実装上は注意が必要そうです。
注文の削減機能
注文機能には明細の数量を減らしたり、商品を削除したりする機能があります。 デフォルトでは有効になっていないので、注文の設定画面から設定をします。
注文ボタンをクリックすると編集画面に・・・データを入力して保存します。
普通の注文と何が違うのかというと、明細部分です。 削減する商品を選択ボタンがあります。クリックすると数量削減用の画面に遷移します。
キャンセルされた商品の数量を入力。
明細にはマイナスで表示されています。
注文キャンセル機能まで標準で出来るのはありがたいですね。
まとめ
商談、見積、注文とを組み合わせれば一通りの販売管理系の業務がこなせそうです。 注文書のような帳票が必要な場合は、やはり帳票サービスやVisualforceによる開発となりますが、 思い切ってパートナーコミュニティと組み合せてペーパーレスもありかなと思ってみたり。
今後とも注文機能は拡充されていく予定のようなので、活用してみてはいかがでしょうか。 また、見積や注文のみならず、その先の在庫管理や出荷・請求管理、購買管理機能など、 もっと Salesforce を使い倒したい場合には、このような製品もありますので、是非ご検討ください! それではまた。