みなさんはじめまして、こんにちは。
Dreamforce4日目、Techブログ初登場の須山がお届けします。
今回はDreamforce内のセッションに関する情報ではなく、
日本のパートナー向けに開催された「スクラムワークショップ」についてレポートします!
※本ワークショップの内容は秘密保持契約の関係上、詳しくお伝えすることができないため、
過去にSalesforceのAgile事例についてSalesforce社が語った公開済みの内容を絡めてお伝えします。
いざ!ワークショップへ
Dreamforce終了熱も冷めやらぬ2:00PMより、
絶賛建設中のSalesforceタワーのお膝元のRincon Centerオフィスで
ワークショップは開催されました。
30名限定のイベントであったため、早々に定員に達し締め切られた人気のワークショップです。
実際にSalesforceの機能を定義し開発している担当の方からお話が聞けるとあり、
ドキドキワクワクな気持ちでワークショップ開始を待ちました。
ご担当いただいた講師の河本さんは、現在はインフラ関係を担当している方で、
「Trust.salesforce.com」を担当している方だそうです。
ワークショップの内容は、Salesforceがどのように新機能を定義し提供しているかを理解し、
スクラムワークショップの経験を通じて、パートナーの今後の開発に活かすことを目的に
以下のアジェンダで構成されたワークショップでした。
- セールスフォースの開発メソッド
- スクラム・シミュレーション
- ディスカッション(Q&A)
そもそもアジャイル開発とは?
アジャイルソフトウェア開発
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%82%A4%E3%83%AB%E3%82%BD%E3%83%95%E3%83%88%E3%82%A6%E3%82%A7%E3%82%A2%E9%96%8B%E7%99%BA
つまり、簡単にまとめると以下の2点に特化した開発手法といえます。
- 予測不能の状況に対応
- 変化への俊敏かつ柔軟な対応
Salesforce独自の開発メソッド「ADM」
Salesforceはもともとウォーターフォール型開発でサービスをリリースしていましたが、
ビジネス規模の拡大や開発者の急増に伴い、開発生産性・品質が悪化し、
それらを改善するために2007年よりアジャイル開発手法を採用しはじめたとのことです。
そこでSalesforceが導入したのが、スクラムの手法をベースとし、カスタマイズを行った
「ADM」(Adaptive Development Methodology)と呼ばれるSalesforce独自の開発メソッドでした。
「ADM」の特徴について、ワークショップ内で詳しく説明いただいたのですが、
秘密保持契約の関係上、詳しくお伝えすることができないため、
詳細については、過去に「ADM」についてSalesforceが語った内容が検索できるのでそちらをご参照願います。
例えば、以下のSlideShareが参考になるかと思います。
https://www.slideshare.net/Yos
ただし、「ADM」はスクラムをベースとした開発メソッドであるため、
スクラムによる開発を行ったことがある人であれば理解が可能であるといえます。
ライフサイクルや役割などの考え方は基本的に同じであり、
開発者は製品や機能毎に5・6人程度多くて20人程度ののスクラムに分けられており、
全体では数百以上のスクラムチームが存在しているとのことでした。
スクラムシミュレーションについて
では、ワークショップで何をやったかといいますと、
実際にSalesforceが行っている開発手法を架空の要件をもとに「スプリント・プランニング」してきました。
- 要件の生成
- 要件の優先順位付け
- スパイク(技術検証)が必要かどうかの判断
- ユーザストーリのタスク付け
- ストーリポイント(重み付け)の合意
- スプリントのスコープ合意
各チームごとに役割を決め、予め用意された要件に対し、
チーム内で優先順位やポイントを割り振りなど、擬似的にスプリントをゲーム形式で進めます。
途中、追加要件など実際の現場でも起こりうることも想定しゲームが進みます。
チーム内でも、優先度やポイントが意見が中々まとまらず、
プランニングポーカー形式でポイントを出し合ってみたりしました。
本来は2日間くらいかけてスプリントプランニングは実施するとのことです。
ここで大事なのは、チーム内での合意が最重要事項となります。
最終的に多くの要件をリリースできたチームが優勝でしたが、
私が所属したチームは惜しくも優勝できず、景品をゲットすることができませんでした。
アジャイル導入成功の秘訣
やはり、アジャイルを導入し成功するためは、
トップダウンでの導入を進め、専門的な支援が受けられる体制が必要かと考えます。
その上で、実際のプロジェクトでスクラム開発を実践していくことが重要であり、
実践していく中でトライ&エラーを繰り返し、継続的な改善を続けていくことが成功の秘訣と考えます。
また、実際にSalesforce社内で利用されているツールがappexchange上にも公開されているので、
インストールし、とにかく一度実践してみるということが重要と考えます。
Agile Accelerator
https://appexchange.salesforce.com/listingDetail?listingId=a0N30000000ps3jEAA
まとめ
今回始めてDreamforceに参加しましたが、本ワークショップは毎年開催されているとのことでした。
本ワークショップは米国でのみ実施されている内容ですが、好評であれば日本でも実施を検討するとのことでした。
また、実際に開発を担当している方とお話ができるのは有益な時間であり、
来年もDreamforceに参加できるのであれば、是非とも本ワークショップに参加し、
1年でどれだけ成長したかを実感してみたいです。
最後に本ワークショップの開催にあたり、ご尽力いただいた講師ならびにスタッフの方に深く感謝いたします。
この場を借りてあらためまして、お礼申し上げます。
<Dreamforceフィードバック勉強会>
今年もやります!『TerraSky Power Night Dreamforce Feedback!! 』
Dreamforceに参加したテラスカイのエンジニアが、現場の生の情報をテクノロジーカットでお伝えします。
またとないこの勉強会にぜひご参加ください。Dreamforceについて語り合いましょう!